PRを含みます

歴代総理大臣の最低支持率ランキング【ワースト10】―歴代内閣の支持率低迷の背景と影響を徹底解説

スポンサーリンク
数値低下を表すグラフ 各種ランキング
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

日本の政治史には、内閣の支持率が大きく低迷する瞬間が何度もありました。支持率の低下は、政策の失敗やスキャンダル、経済の停滞など様々な要因によって引き起こされます。以下に、歴代内閣の中でも特に支持率が低迷した内閣をランキング形式で紹介します。

また、歴代内閣の支持率はNHKの調査結果を採用しています。

※関連記事:歴代内閣総理大臣と当時の時代背景(年表)

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
  1. 歴代総理大臣の最低支持率ランキング
    1. 1位. 森喜朗内閣(7%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    2. 2位. 麻生太郎内閣(15%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    3. 3位.菅直人内閣(16%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    4. 4位.福田康夫内閣(20%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    5. 5位.野田佳彦内閣(20%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    6. 6位. 小渕恵三内閣(20%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    7. 7位.岸田文雄内閣(20%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    8. 8位.鳩山由紀夫内閣(21%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    9. 9位.第一次安倍晋三内閣(29%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
    10. 10位. 菅義偉内閣(29%)
      1. 内閣発足の経緯
      2. 最高支持率
      3. 最低支持率
      4. 支持率低下の理由
  2. 歴代総理大臣の支持率一覧
  3. 内閣の支持率推移の状況
    1. 内閣発足時が最高支持率になる
    2. 内閣総辞職時が最低支持率になる
    3. 小渕内閣と小泉内閣は例外
  4. 最低支持率を記録した総理大臣の共通点
    1. 支持率が低下する主な要因
    2. 経済政策の失敗
    3. 外交問題での失策
    4. 国内スキャンダルや政党内の対立
    5. 政策に対する国民の期待と乖離
  5. 支持率低迷が内閣に与える影響
    1. 支持率が低迷した内閣が政策遂行に支障をきたす理由
    2. 低支持率内閣の最終的な結末
  6. 最低支持率を記録した内閣の教訓と現代政治への影響
    1. 歴代最低支持率を踏まえた現代政治の課題
    2. 支持率低迷を防ぐために求められるリーダーシップと政策対応
    3. 低支持率からの回復を成功させた事例
  7. 歴代内閣総理大臣の足跡がわかる本
    1. 『今だから言えること 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影』
    2. 『増補新版 歴代首相物語』
    3. 『政治はなぜ失敗するのか』
  8. 日本の歴代総理大臣と最低支持率に関するQ&A
    1. Q1. 歴代総理大臣で最低の支持率を記録したのは誰ですか?
    2. Q2. 総理大臣の支持率が下がる主な原因は何ですか?
    3. Q3. 支持率が低迷すると内閣にどのような影響がありますか?
    4. Q4. 支持率が低迷した総理大臣はどのように回復を試みましたか?
    5. Q5. 低支持率の教訓は現代政治にどう活かされていますか?
    6. Q6. 低支持率が必ず総辞職につながるのですか?
  9. まとめ

歴代総理大臣の最低支持率ランキング

ぶら下がり会見でうなだれる首相

1位. 森喜朗内閣(7%)

内閣発足の経緯

前任の小渕恵三首相が脳梗塞で緊急入院して執務不可能となる。

当時の自民党有力議員5人(森喜朗本人、青木幹雄、村上正邦、野中広務、亀井静香)が急遽、赤坂プリンスホテルで会合し、森内閣の組閣を決定。マスコミからは五人組による不透明な決定が問題視される。

急遽の組閣だったため、前任の閣僚を全員再任。いわゆる、居抜き内閣。

最高支持率

39%:2000年4月調査時点

最低支持率

7%:2001年4月調査時点

支持率低下の理由

森喜朗首相は数々の失言や不祥事に見舞われ、その結果、国民の信頼を大きく失った。以下、スキャンダルを列挙。

  • 第二次森内閣の組閣直後に内閣官房長官・中川秀直氏の愛人問題や右翼幹部との交際発覚
  • 警察情報漏洩
  • 加藤の乱
  • えひめ丸事故発生の第一報から1.5時間もゴルフを継続
  • 神の国発言

2位. 麻生太郎内閣(15%)

内閣発足の経緯

内閣総理大臣福田康夫の辞任にともない組閣。衆議院は与党が過半数を占めていたものの、参議院は野党が過半数を占めるというねじれ国会からのスタート。

最高支持率

49%:2008年11月調査時点

最低支持率

15%:2009年9月調査時点

支持率低下の理由

世界金融危機の影響を受け、日本経済の停滞が続く中で政策の効果が見られず、国民の不満が高まる。また、総理自身の発言や行動に対する批判も多く、支持率低下につながる。

  • サブプライム問題による世界金融恐慌
  • 総選挙惨敗による自民党内の支持低下
  • 財務大臣中川昭一のローマでの「もうろう会見」(泥酔状態で記者会見)

3位.菅直人内閣(16%)

内閣発足の経緯

鳩山総理の退陣表明を受け、民主党代表選挙への出馬を表明。小沢派との総裁選挙に勝ち、内閣総理大臣に就任。反小沢派を重要閣僚に据えて組閣。

最高支持率

65%:2010年9月調査時点

最低支持率

16%:2011年7月調査時点

支持率低下の理由

発足当初は「脱小沢」の動きで支持率が高かったが、消費税増税案を打ち出したため支持率が急落。参議院で議席の過半数獲得に失敗してねじれ国会となる。

2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故への対応が不十分であると批判。特に、初動の遅れや情報の不透明さが国民の不満を招き、支持率が急低下。

  • 参議院議員選挙で落選した千葉景子法務大臣を続投
  • 菅談話への韓国・北朝鮮からの批判(国内でも素人外交と批判)
  • 急激な円高および株価下落への対策後手

4位.福田康夫内閣(20%)

内閣発足の経緯

森内閣、小泉内閣での内閣官房長官の職務遂行が評価され、知名度を高める。第一次安倍政権の突然の辞職を受けて自民党総裁選に出馬、勝利。

最高支持率

58%:2007年10月調査時点

最低支持率

20%:2008年9月調査時点

支持率低下の理由

政治資金や年金記録問題、防衛省の不祥事などの問題が次々と発生。民主党との大連立構想も失敗。内閣として力を入れていた北海道洞爺湖サミット後も支持率が上がらなかった。

ただし、辞任は急な事態であり、記者会見では急な辞任への批判を受けた。

  • 石破防衛大臣の政治資金規正法の問題
  • 鳩山邦夫法務大臣の「友人の友人がアルカイダ」
  • 辞任記者会見での「あなたとは違うんです」発言

5位.野田佳彦内閣(20%)

内閣発足の経緯

菅直人内閣の辞職を受けて、民主党総裁選に出馬。最多5名による選挙で反小沢票を集めて勝利、内閣総理大臣に就任。3代目の民主党中心の内閣。

最高支持率

60%:2011年9月調査時点

最低支持率

20%:2012年12月調査時点

支持率低下の理由

消費税増税、普天間基地問題の解決失敗による世論の反発と、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉参加による農業団体からの反発を受けて支持率が急落。さらに閣僚の不祥事が相次いだ。

  • 田中慶秋法相の外国人献金や暴力団関係者との交際問題
  • 鉢呂経産相の「放射能発言」(福島第1原子力発電所周辺を「死の町」と表現)
  • 一川保夫防衛相の「防衛の素人」発言

6位. 小渕恵三内閣(20%)

内閣発足の経緯

橋本内閣が参議院選挙で大敗し総辞職。その後を受けて組閣するも、参議院で野党に過半数の議席を取られるというねじれ状態での発足。ニューヨーク・タイムズ紙に「冷めたピザ」と形容される。

最高支持率

53%:1999年8月調査時点

最低支持率

20%:1998年10月調査時点

支持率低下の理由

参議院の過半数割れに対して、自由党との連立で政権運営の安定を目指す。

赤国債発行による公共事業の推進で批判を集める。経済は徐々に安定しはじめたが、地域振興券支給が「バラマキ政策」と批判を浴び、派遣社員のワーキングプア問題も発生。

自由党との連立解消が決定した日に脳梗塞を発症、執務継続不可能となり総辞職。

  • 越智通雄蔵相の「手心発言」

7位.岸田文雄内閣(20%)

内閣発足の経緯

前任の菅内閣退陣にともない、河野太郎、高市早苗、野田聖子との四者の総裁選に勝ち、内閣総理大臣に就任。

最高支持率

59%:2022年6月調査時点

最低支持率

20%:2024年9月調査時点

支持率低下の理由

選挙期間中の安倍元総理の銃撃事件後の国葬問題、旧統一教会との関係疑惑問題で支持率が大きく低下。内閣改造後も支持率は戻らず、新型コロナウイルスの流行が支持率低下に拍車をかけた。

さらに自民党派閥パーティの政治資金規正法違反問題に関して2024年6月に改正政治資金規正法が成立したものの、焦点だった国会議員の責任連座制はとられず。国民の期待値を下回ると判断されて支持率はさらに低下。

  • 長男を政務秘書官に起用
  • 政務秘書官の長男など一族が年末に公邸で騒ぎ
  • 旧統一教会との関係疑惑
  • 荒井勝喜首相秘書官の性的少数者への差別発言
  • 山田太郎文部科学大臣政務官兼復興大臣政務官の不倫問題
  • 自民党の政治資金規正法違反問題

8位.鳩山由紀夫内閣(21%)

内閣発足の経緯

麻生内閣の退陣を受けて2009年に衆議院総選挙が行われ、所属する民主党が単独政党として史上最多の308議席を獲得。内閣総理大臣に就任。「政権交代」が流行語に選ばれ、米誌『タイム』でも「世界で最も影響力のある100人」リーダー部門で6位に選出されるなど、大きな期待を受けて政権スタート。

最高支持率

72%:2009年9月調査時点

最低支持率

21%:2010年5月調査時点

支持率低下の理由

脱官僚・政治主導を掲げ、普天間基地移設問題で「最低でも県外移設」、子ども手当、高速道路無償化を約束したものの、不完全な結果に終わる。さらに自身の偽装献金問題や幹事長・小沢一郎の政治とカネの問題で検察審査会より「起訴相当」の議決を受ける。

  • 急激な支持率低下や民主党内での批判もあり、組閣から9か月で退陣。
  • 鳩山首相の偽装献金事件
  • 小沢一郎の陸山会事件
  • 中井洽国家公安委員長の女性スキャンダル問題、皇族への不敬発言疑惑

9位.第一次安倍晋三内閣(29%)

内閣発足の経緯

内閣官房長官を務めた小泉内閣の任期満了に伴う総裁選で、麻生太郎と谷垣禎一を大差で破り自由民主党総裁に選出、組閣する。54歳での総理大臣就任は戦後最年少で、初の戦後生まれの内閣総理大臣。

最高支持率

65%:2006年10月調査時点

最低支持率

29%:2007年8月調査時点

支持率低下の理由

郵政民営化法案への造反議員の復党を認めて支持率が大きく低下。柳沢厚労相の「女性は子を産む機械」発言とそれに対する首相としての対応や年金記録問題の解決スピードへの世論の不満が支持率低下に大きくつながった。

  • 柳沢厚労相の「女性は子を産む機械」発言
  • 本間正明税制会長の愛人問題
  • 佐田玄一郎内閣府特命担当大臣(規制改革担当)兼行政改革担当大臣の架空事務所費計上問題
  • 松岡利勝農水大臣が入札談合事件により議員宿舎内で自殺(現役閣僚の自殺は戦後初めて)

10位. 菅義偉内閣(29%)

内閣発足の経緯

安倍内閣退陣を受けて自民党総裁選挙に出馬、岸田文雄氏、石破茂氏に大差をつけて勝利し、組閣。国会議員職の世襲ではない自民党総裁は森喜朗元首相以来で、選挙地盤を世襲していない自民党総裁としては海部俊樹元首相以来。

最高支持率

62%:2020年9月調査時点

最低支持率

29%:2021年8月調査時点

支持率低下の理由

新型コロナウイルスの流行により、推進してきた観光支援策「Go To トラベル」事業が全国一斉停止に追い込まれる。ワクチン接種対応の評価は高かったが、流行を止められなかったことへの批判で支持率は低下した。

  • 日本学術会議会員の任命問題
  • 首相長男らによる総務官僚供応接待問題

※関連記事:内閣不信任決議:不信任決議が可決された日本の歴代内閣4つとその経緯を紹介

歴代総理大臣の支持率一覧

歴代氏名支持率在職期間在職日数
最高最低
支持率(%)時期支持率(%)時期
第84代小渕 恵三531999年8月201998年10月1998年7月30日~2000年4月5日616
第85代~86代森 喜朗392000年4月72001年4月2000年4月5日~2001年4月26日387
第87代~89代小泉 純一郎852001年6月392002年6月2001年4月26日~2006年9月26日1,980
第90代安倍 晋三(第一次)652006年10月292007年8月2006年9月26日~2007年9月26日366
第91代福田 康夫582007年10月202008年9月2007年9月26日~2008年9月24日365
第92代麻生 太郎492008年11月152009年9月2008年9月24日~2009年9月16日358
第93代鳩山 由紀夫722009年9月212010年5月2009年9月16日~2010年6月8日266
第94代菅 直人652010年9月162011月7月2010年6月8日~2011年9月2日
452
第95代野田 佳彦602011年9月202012年12月2011年9月2日~2012年12月26日482
第96代~98代安倍 晋三(第二次)662013年3月342020年9月2012年12月26日~2020年9月16日2,822
第99代菅 義偉622020年9月292021年8月2020年9月16日~2021年10月4日384
第100代~101代岸田 文雄592022年6月212024年6月2021年10月4日~(現職)
NHK選挙WEBより

内閣の支持率推移の状況

内閣の支持率は上下するのが常ですが、変化の仕方には一定のリズムがあります。

数値低下を表すグラフ

内閣発足時が最高支持率になる

まず、ほとんどの内閣では内閣発足直後の世論調査での支持率が最高支持率になります。

上記の各内閣での最高支持率・最低支持率の表でも、大抵の内閣では最高支持率が組閣から2か月以内でした。

内閣総辞職時が最低支持率になる

同様に、ほとんどの内閣では辞職時の支持率が最低支持率になります。

世間では「総辞職」の話題が大きくなり、所属政党内でも「〇〇降ろし」(〇〇は首相名)が言われるようになります。その雰囲気のなか、世論調査で「支持する」と回答する割合は下がるのが普通とされます。

小渕内閣と小泉内閣は例外

前述のように「最高支持率→内閣発足時」「最低支持率→内閣辞職時」という状況はよく見られますが、小渕内閣と小泉内閣は例外でした。

小渕内閣の最低支持率は発足から3か月後で、最高支持率は逆に発足から1年後でした。発足時はあまり支持されず、仕事ぶりをみて支持が拡大していったとも言えます。なお、小渕内閣は近年、経済や外交面での評価が高まっています。

また、小泉内閣は最高支持率が発足直後と定石どおりでしたが、その後が違いました。最低支持率を記録したのは発足から1年後で、その後4年以上も支持率50%台と高い水準で政権運営を行いました。

小泉内閣も仕事ぶりが世間から評価されていましたが、逆に近年では急激な規制改革のデメリットが指摘されています。

最低支持率を記録した総理大臣の共通点

ここで紹介したワースト支持率を記録した総理大臣には共通点が見られました。

支持率が低下する主な要因

総理大臣の支持率が低下する主な要因には、経済政策、外交問題、スキャンダル、政党内対立、政策と国民の期待の乖離があります。これらの要因は単独で影響を与える場合もありますが、複数の要因が重なると支持率は急激に低下します。

特に、長期政権を目指す総理にとって、これらの要因への迅速な対応が重要です。

なお、短命政権と長期政権の違いについて以下の記事で詳しく解説しています。
内閣総理大臣の役割とリーダーシップ:長期政権と短命政権の違いを実例をまじえて解説

経済政策の失敗

経済政策は、総理大臣の支持率に最も直接的に影響を与える要因の一つです。例えば、不況時に適切な景気刺激策が打てなかったり、消費税増税が国民生活に悪影響を与えたりすると、支持率は急落します。

橋本龍太郎内閣では1997年の消費税増税が原因で景気が悪化し、支持率が大幅に低下しました。

経済政策の失敗は、特に低所得層や中間層に強い影響を与えるため、国民の反発が大きくなります。

外交問題での失策

外交政策における失策も、支持率を低下させる大きな要因です。特に、領土問題や国際的な紛争において不適切な対応をした場合、国民から「弱腰」と見られ支持率が下がることがあります。

鳩山由紀夫内閣では、普天間基地移設問題での迷走が支持率急落の要因となりました。外交問題は国際的な批判も伴うため、国内外からの圧力が強まります。

国内スキャンダルや政党内の対立

政治スキャンダルや与党内の派閥争いも、支持率に大きな影響を与えます。金銭スキャンダルや贈収賄事件が発覚すると、総理大臣への信頼が失われ、内閣全体の支持率が低下します。

謝罪会見

また、政党内での対立が激化すると、党内基盤が弱まり政策決定が停滞します。田中角栄内閣はロッキード事件が支持率低下の決定打となりました。

政策に対する国民の期待と乖離

国民が期待する政策と内閣が実施する政策が乖離している場合、支持率は下がります。

例えば、社会保障の充実や雇用対策が期待されている中で、逆に緊縮財政を推進すると国民の不満が高まります。

小泉純一郎内閣では、郵政民営化に賛否が分かれたものの、国民の期待に応える形で支持率を維持できた例もありますが、期待と現実のズレは常に内閣の課題となります。

支持率低迷が内閣に与える影響

支持率が低迷すると、内閣と与党との関係にも亀裂が入り、政策決定にも影響が出てきます。

なお、与党について以下の記事で詳しく解説しています。
与党とは?その定義と役割、政策決定プロセス、政権交代の歴史的経緯、野党との違いを徹底解説

支持率が低迷した内閣が政策遂行に支障をきたす理由

支持率が低迷すると、内閣は政策を遂行するための政治的な力を失います。国民の支持がない内閣は、与党内での発言力が弱まり、重要法案の成立が困難になります。

また、野党からの攻撃が激化し、国会運営が停滞することも少なくありません。低支持率内閣では、外交交渉や国内政策での決定が遅れ、国民生活に悪影響を与えることがあります。

なお、野党について以下の記事で詳しく解説しています。
野党とは何か?与党との違いと役割、そして重要性をデータを使ってわかりやすく解説

低支持率内閣の最終的な結末

支持率が20%を下回ると「政権維持が困難」とされ、多くの内閣が総辞職や解散総選挙に追い込まれています。

例えば、第二次森喜朗内閣は不適切な発言や政策の失敗で支持率が7%に低下し、辞任を余儀なくされました。

また、支持率が低迷する内閣は、党内からも辞任を求める声が上がり、政治的孤立に陥ることがあります。最終的には、後継総理の指名や政権交代につながることが多いです。

最低支持率を記録した内閣の教訓と現代政治への影響

ワースト支持率の内閣から、今後の教訓を考えてみます。

歴代最低支持率を踏まえた現代政治の課題

歴代内閣が最低支持率を記録した背景には、国民との信頼関係の崩壊があります。現代政治においては、透明性の確保、政策の迅速な実行、国民との対話が重要な課題です。

SNSやインターネットを通じた情報発信が増えた現代では、政策の効果や政治家の姿勢が即座に評価されるため、常に国民の声を反映した政治が求められます。

SNSを使うイメージ

各政党もSNSを通じた広報活動を積極的に行っています。そうしたSNSを活用した広報について以下の記事に状況をまとめています。
政党のSNS登録者数ランキング:YouTube、インスタグラムそれぞれの登録者数や投稿数を紹介

支持率低迷を防ぐために求められるリーダーシップと政策対応

支持率低迷を防ぐためには、総理大臣には強力なリーダーシップと的確な政策対応が求められます。危機管理能力や、政策の優先順位を明確にし、国民にわかりやすく説明する能力が重要です。

国民を引っ張る強い政治リーダー

特に、緊急時には迅速な決断が国民の信頼を得る鍵となります。また、与党内の結束を維持し、安定した政権運営を行うことも重要です。

低支持率からの回復を成功させた事例

小泉純一郎内閣は、一時的に支持率が低迷しましたが、郵政民営化をはじめとする構造改革を大胆に推進し、支持率を回復させました。

また、安倍晋三内閣も、経済政策「アベノミクス」を実行し、長期政権を維持しました。

これらの事例から、明確な政策ビジョンと国民への丁寧な説明が支持率回復のカギであることが分かります。

歴代内閣総理大臣の足跡がわかる本

歴代首相の功績や人柄についてくわしい本や政治に関する本を3冊紹介します。

『今だから言えること 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影』

歴代首相の人柄や裏話が書かれているシリーズです。

著者は元朝日新聞編集委員で政治評論家、ジャーナリストをしていた国正 武重氏です。

『湾岸戦争という転回点』(岩波書店)で日本記者クラブ賞を受賞し、『権力の病室―大平総理最期の14日間』(文藝春秋)、『後藤田正晴語り遺したいこと』(岩波書店)など、多数の著作があります。

小沢一郎氏・菅直人氏・鳩山一郎氏/由紀夫氏親子・田中角栄氏など↓


今だから言えること 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影

細川護煕氏・田中角栄氏・野田 佳彦氏など↓


今だから言えること2 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影 今だから言えること 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影

野田佳彦氏・安倍晋三氏・土井たか子氏・宇野宗佑氏など↓


今だから言えること3 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影 今だから言えること 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影

竹下登氏・宮澤喜一氏・加藤紘一氏など↓


今だから言えること4 「何故、伊東正義さんは、総理大臣のイスを蹴飛ばしたのか」 今だから言えること 歴代首相の素顔が語る、日本の光と影

出版社:ArsLonga

『増補新版 歴代首相物語』

伊藤博文氏から安倍晋三氏まで、主要な経歴・事績・エピソードを当時の国際情勢や政治状況をふまえて紹介してくれています。


増補新版 歴代首相物語 (ハンドブック・シリーズ)

出版社:新書館

『政治はなぜ失敗するのか』

これまでの人類の政治史から「政治が失敗してきた理由」を方法論的にから解説している本です。

著者は現代のアメリカ政治に危機感をいだいているようで、その方向にちょっと偏っている様子はありますが、面白いです。


政治はなぜ失敗するのか 5つの罠からの脱出

出版社:飛鳥新社

日本の歴代総理大臣と最低支持率に関するQ&A

Q1. 歴代総理大臣で最低の支持率を記録したのは誰ですか?

A. 歴代総理大臣で最低支持率を記録したのは 森喜朗です。2001年に支持率が わずか7% にまで低下しました。「神の国」発言や不適切な対応が国民の反感を買い、支持率が急落しました。

Q2. 総理大臣の支持率が下がる主な原因は何ですか?

A. 総理大臣の支持率が下がる主な原因には以下のようなものがあります:

  • 経済政策の失敗(景気低迷、増税など)
  • 外交問題での失策(領土問題や国際関係の悪化)
  • スキャンダル(汚職、金銭疑惑)
  • 政党内の対立(与党内の分裂や派閥争い)
  • 政策と国民の期待とのズレ(国民が求める政策が実行されない場合)

Q3. 支持率が低迷すると内閣にどのような影響がありますか?

A. 支持率が低迷すると、内閣は以下のような影響を受けます:

  • 政策の停滞:与党内や野党からの支持を失い、重要法案が通りにくくなる。
  • 国会運営の難航:与党内の結束が乱れ、野党からの攻撃が激化する。
  • 辞任・総辞職:最終的には総理大臣が辞任するか、内閣全体が総辞職に追い込まれる。

Q4. 支持率が低迷した総理大臣はどのように回復を試みましたか?

A. 支持率低迷からの回復に成功した例としては、小泉純一郎安倍晋三 が挙げられます。

  • 小泉純一郎:郵政民営化を中心とした改革を強力に推進し、国民から支持を得ました。
  • 安倍晋三:経済政策「アベノミクス」を展開し、景気回復を目指すことで支持率を回復しました。
    いずれも、明確な政策ビジョン国民への丁寧な説明 が回復の鍵となりました。

Q5. 低支持率の教訓は現代政治にどう活かされていますか?

A. 低支持率の教訓は、現代政治において次のように活かされています:

  • 透明性の確保:政府の決定や政策を透明にし、国民に正確な情報を提供する。
  • 国民との対話:SNSやメディアを活用して国民の意見を反映する政治を行う。
  • リーダーシップの強化:危機管理能力を高め、迅速かつ的確な政策対応を行う。
    現代では、政治家の言動がリアルタイムで評価されるため、国民との信頼関係を常に意識する必要があります。

Q6. 低支持率が必ず総辞職につながるのですか?

A. 低支持率が必ず総辞職につながるわけではありませんが、支持率が20%以下になると内閣が持ちこたえるのは非常に困難です。与党内での求心力を失い、政策の実行が不可能になるため、多くの場合、総辞職や解散総選挙に至ります。

まとめ

いかがでしょうか。

歴代内閣の支持率をランキング形式で紹介しました。

内閣発足時に最高支持率を記録し、内閣総辞職時に最低支持率を記録することが一般的ですが、小渕内閣と小泉内閣は例外で辞職時にも比較的高い支持率でした。

各内閣発足の経緯やスキャンダル、支持率低下の理由も合わせて紹介しています。

支持率低下は閣僚のスキャンダルや新型コロナウイルスの流行による影響が大きかったようです。

支持率の低迷は政権にとって大きな試練となりますが、その経験が次の政権でのリーダーシップや政策に生かされることも多いです。

※関連記事:歴代内閣総理大臣の在職日数ランキング(1~20位):在職日数の長い首相、短い首相

【参考】
NHK選挙WEB

コメント

タイトルとURLをコピーしました