日本の歴代内閣で多くの大臣を務めたのは誰なのか。
今回の記事では務めた大臣職の多い人をランキング形式で紹介します。
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大臣の通算就任回数の多い政治家ランキング
務めた国務大臣の数の多い政治家をランキングで紹介します。首相官邸HPをもとに作成しています。
大臣数のカウントルールは以下のとおりです。
- 1人の総理大臣が第一次、第二次…と組閣するたびにカウントする
- 内閣府特命担当大臣などの1つの大臣職としてカウントする
- 自身が内閣総理大臣を務めた場合はカウントしない
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1位:麻生 太郎氏(36回)
1996年の第二次橋本内閣にはじまり、森内閣、小泉内閣、安倍内閣、2021年菅義偉内閣にいたるまで25年間、計5人の総理大臣から重用されつづけました。
その途中には自身も総理大臣になり、総辞職後も国務大臣に任命されています。
就任していた大臣職は、財務大臣やデフレ脱却担当が主でした。経済に強い大臣として四半世紀にわたって政界で活躍しました。
2位:加藤 勝信氏(26回)
2015年の第三次安倍内閣から2023年の第二次岸田内閣まで8年間にわたり、安倍内閣、菅義偉内閣、岸田内閣の3人の総理大臣から重用されました。
もと大蔵官僚で、農林水産大臣の義理の息子となり政界に進出しました。
一億総活躍担当、女性活躍担当、拉致問題担当、働き方改革担当や厚生労働大臣などを務めました。
3位:菅 義偉氏(23回)
3位は菅 義偉元総理です。安倍元総理の盟友として第一次安倍内閣から第四次安倍内閣まで入閣しました。
第一次安倍内閣では総務大臣や内閣府特命担当大臣を務め、第二次安倍内閣以降は官房長官を常に務めていました。自身が総理大臣を務める前にも後にも、安倍内閣以外には入閣していません。
4位:野田 聖子氏(22回)
4位は野田聖子氏で、通算22回大臣を務めています。
大臣生活のはじまりは1998年の小渕内閣で、郵政大臣でした。それから9年のときを経て福田康夫内閣と麻生内閣で消費者行政推進担当や内閣府特命担当大臣を歴任。
政権が民主党に移り、さらに自民党に戻ってくると第三次安倍内閣や岸田内閣で総務大臣や女性活躍担当、こども政策担当を務めました。約四半世紀の間、何度か大臣をしていたことになります。
5位:世耕 弘成氏・茂木 敏充氏( 21回)
5位は世耕 弘成氏と茂木 敏充氏で、通算21回です。
世耕 弘成氏は第三次安倍内閣から第四次安倍内閣まで経済産業大臣やロシア経済分野協力担当、原子力経済被害担当などを務めています。
茂木 敏充氏は小泉内閣にはじまり、福田康夫内閣、安倍内閣で外務だ次や経済再生担当、人づくり革命担当などを任されていました。
史上最多の入閣数は宮澤喜一氏
番外編ですが、日本の政治史上最も多くの総理大臣のもとで大臣職を務めたのは宮澤喜一氏でした。
1962年の第二次池田勇人内閣にはじまり、以下のような大臣経歴です。
圧巻はその50年間、大蔵大臣・財務大臣を中心に担当していたという点です。
自身が総理大臣を務めていたときには経済政策が後手に回っていると批判を浴びて内閣支持率が低迷し、55年体制最後の首相となってしまいました。
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ただ、その後も財務大臣(大蔵大臣)を複数の内閣で務めているのをみると、相当頼りにされた人物だったのだろうと思われます。
大臣通算就任回数トップ10まとめ
氏名 | 内閣 | 担当大臣数 | 時代 |
麻生 太郎氏 | 17 | 36 | 平成・令和 |
加藤 勝信氏 | 7 | 26 | 令和 |
菅 義偉氏 | 10 | 23 | 平成・令和 |
野田 聖子氏 | 8 | 22 | 平成・令和 |
世耕 弘成氏 | 4 | 21 | 平成 |
茂木 敏充氏 | 8 | 21 | 平成・令和 |
河野 太郎氏 | 8 | 20 | 平成・令和 |
甘利 明氏 | 10 | 20 | 平成 |
梶山 弘志氏 | 4 | 19 | 平成・令和 |
宮澤 喜一氏 | 19 | 19 | 昭和(戦後)・平成 |
まとめ
いかがでしょうか。
日本の歴代内閣で担当した大臣職の多い政治家をランキング形式で紹介しました。
1位は麻生太郎氏で、25年の間に計36の大臣職を務めました。
また、平成以降に多くみられる「内閣府特命担当大臣」や「〇〇担当」をのぞくと、麻生太郎氏や宮澤喜一氏のように経済に強い政治家が長期間大臣を務めるケースが目立ちます。
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