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国会の仕事:国会の役割(唯一の立法機関)と構成(二院制や与党・野党の役割)を解説

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国会議事堂 政治活動
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国会は日本の最高立法機関であり、法律の制定、予算の審議、政府の監視など、国の運営において重要な役割を果たしています。国民の代表である議員が集まり、国政の基本方針を決定し、政策が適切に実施されるよう監視します。

本記事では、国会の役割や目的、構成について詳しく紹介します。

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国会の役割と目的

国会の役割と目的は、主に次の3つにまとめられます。

唯一の立法機関

国会は日本の最高立法機関であり、唯一の立法機関と言われています。法律の制定がその最も重要な役割です。

法律案(法案)は、内閣や国会議員が提出し、国会で審議されます。衆議院と参議院の両院で可決された法案は、法律として成立し、日本国内で適用されます。

内閣(政府)の監視やチェック

国会は内閣(政府)の活動を監視する役割も持っています。これは、三権分立の一環であり、国会が内閣の政策や行政の適正性をチェックすることで、政府の暴走を防ぎ、透明性を確保できます。

具体的には、国会質問や委員会での審議を通じて、内閣に対する監督が行われます。

国会の内閣への最大の抑止力が「内閣不信任案の決議」です。可決されると内閣は総辞職しなくてはいけなくなります。

※関連記事:内閣不信任決議:不信任決議が可決された日本の歴代内閣4つとその経緯を紹介

逆に、内閣には国会に対して「衆議院解散」という奥の手があります。

※関連記事:衆議院の解散はなぜやるのか?:郵政解散やハプニング解散などの実例を上げながら解説します

予算の承認

日本の財政を運営するために必要な国家予算は、内閣が作成し、国会に提出します。国会はこの予算案を審議し、承認する責任があります。

予算は国の経済や社会政策に大きな影響を与えるため、国会の承認は極めて重要です。

内閣が交代するタイミングで、衆議院の解散を予算議決後にするのかどうかが大きなポイントのひとつにもなります。

加えて、国会は条約の承認や、内閣総理大臣の指名など、国の統治機構に深く関わる様々な役割を担っています。このように、国会は法律の制定と行政の監督を通じて、国民の代表として日本の政治に大きな影響を与えています。

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国会の種類

国会には、いくつかの種類があり、それぞれ召集される目的や役割が異なります。

国会は憲法に基づき、国民の代表として立法や政府の監視を行いますが、通常国会や臨時国会など、その種類によって扱われる議題や期間が異なります。

主な国会の種類を説明します。

通常国会(常会)

時期:毎年1回、1月中に召集されます。

会期:原則として150日間ですが、必要に応じて延長が可能です。

主な議題:通常国会では、政府の予算案を中心に審議が行われます。1月中に予算を審議し、承認することが最も重要な目的です。

その他の法案審議:予算以外にも、新たな法律の制定や既存の法律の改正案が審議されることもあります。

臨時国会(臨時会)

時期:必要に応じて召集されます。特に、次のいずれかのケースで召集されます。

  • 内閣が必要と認めた場合
  • 衆議院または参議院のいずれかの議員の総議員の4分の1以上の要求があった場合

主な議題:臨時国会では、通常国会で審議しきれなかった法案の審議や、緊急の課題について話し合われます。また、選挙後の国会では内閣総理大臣の指名も行われることがあります。

特別国会(特別会)

時期:衆議院の解散総選挙後、30日以内に召集されます。

主な議題:特別国会では、新しく選ばれた衆議院議員が集まり、内閣総理大臣の指名が最も重要な議題です。通常、総選挙の結果に基づいて与党の党首が指名され、内閣を組織します。

参議院の緊急集会

時期:衆議院が解散している期間中に、緊急事態が発生した場合に召集されます。

目的:この集会は、衆議院が解散しているために国会が開けない場合でも、参議院のみで重要な問題を審議し、緊急措置を取るための制度です。

例えば、大規模な災害や国際的な問題が発生した場合などに対応するために開かれます。

決定の扱い:参議院での決定は、次の衆議院が召集された際に承認される必要があります。

常会・臨会の延長

通常国会や臨時国会は、重要な議題が残っている場合に延長できます。

予算案の審議が遅れたり、重要な法案が通過しない場合に、会期が延長されて議論が継続されます。

国会の種類のまとめ

国会の種類目的
通常国会(常会)毎年1月に召集され、予算審議が中心
臨時国会(臨時会)必要に応じて召集され、緊急または未審議の法案を扱う
特別国会(特別会)衆議院解散後の総選挙後に召集され、内閣総理大臣の指名が主要議題
参議院の緊急集会衆議院解散中の緊急事態に対応

国会の構成(二院制)

国会は二院制を採用しています。

二院制とは、国会が「衆議院」と「参議院」の二つの議院で構成される制度です。各議院にはそれぞれ異なる役割や特徴があり、バランスを取りながら法律の制定や政府の監視を行っています。

衆議院

定員:衆議院の定員は465名です。

任期:衆議院議員の任期は4年です。ただし、衆議院は内閣による解散があるため、任期途中で解散されることがあります。

権限:衆議院は、参議院よりも強い権限を持っています。特に、予算の議決や内閣総理大臣の指名においては、衆議院の議決が優先されます。

また、衆議院が内閣不信任決議を行う権限を持ち、不信任が可決された場合、内閣は総辞職するか、衆議院を解散しなければなりません。これを衆議院の優越と呼びます。

※関連記事:衆議院の優越とは:衆議院に強い権限がある理由や優越権限6つの内容を紹介

参議院

定員:参議院の定員は248名です。

※関連記事:参議院の定数の変遷:参議院の人数が変化してきた経緯とその目的を解説します

任期:参議院議員の任期は6年です。ただし、3年ごとに議員の半数が改選されるため、任期途中で議院全体が解散することはありません。

権限:参議院は衆議院と比べて権限が弱いですが、法律や予算の審議、政府の監視において重要な役割を果たしています。また、参議院は長期的な視点から政策を考える役割もあります。

衆議院と参議院の関係

二院制の利点は、「慎重な議論と政策の安定性を確保できること」です。

衆議院は任期が短く、国民の意見を反映しやすい一方、参議院は長期的な視点で国政を監視する役割があります。

両院が互いに補完し合うことで、よりバランスの取れた立法や政策決定が行われます。

国会議員の選出方法

国会で法案作成や審議などを行う議員を国会議員と呼びます。国会議員は国民による選挙で選ばれます。衆議院と参議院では、議員の選出方法が異なります。

※関連記事:国会議員の年収(本業・副業):議員報酬引き下げに関する議論の内容やこれまでの改革内容をまとめました

衆議院の選出方法

衆議院議員は、小選挙区制と比例代表制の併用によって選ばれます。

小選挙区制:全国を289の選挙区に分け、各選挙区で1名の候補者を選出します。

比例代表制:全国を11のブロックに分け、ブロックごとに政党に比例して議席を配分します。比例代表制によって176名の議員が選出されます。

※関連記事:比例代表制と選挙区制の違いとは? 〜衆議院と参議院における選挙制度の併用を徹底解説〜

参議院の選出方法

参議院議員は、選挙区制と比例代表制の併用によって選ばれます。

選挙区制:都道府県ごとに1~6名の議員を選出します。合計148名が選挙区から選ばれます。

比例代表制:全国を1つの選挙区とみなし、政党ごとに比例して議席を配分します。比例代表制で選ばれるのは100名です。

※関連記事:1票の格差とは:これまでの問題点や最高裁による違憲判決の推移、解決策を解説

国会での政党の活動

議員は国会で単独で活動することもできますが、ほとんどの議員は政党に属しています。

政党の活動は、日本の政治において重要な役割を果たしています。政党は国民の意見を集約し、それを国政に反映させるために、以下のような形で活動しています。

政策の提案と実行

政党は自らの政策を掲げ、その実現に向けて法案を提出したり、政府の方針に影響を与えたりします。特に与党は政府を構成し、国の行政を実行する役割も担います。

国民の意見を代弁

政党は選挙を通じて国民から支持を受け、その意見を国会に反映します。

与党と野党に分かれる

政党は、与党と野党に分かれて活動します。

与党とは

与党は、内閣総理大臣を指名し、政府を構成する政党です。通常、衆議院で多数を占める政党が与党となります。

内閣を組織する

与党は、内閣総理大臣を選出し、各省庁の大臣を任命します。内閣の主な役割は、法律の執行や予算の執行、政策の実行です。

法案提出

与党は国の政策に基づいて法案を国会に提出し、その成立を目指します。国会での多数派を握ることで、法案の成立を有利に進めることができます。

内閣が法案を作成して提出する「内閣立法」と、議員が法案を作成して提出する「議員立法」の2つに分かれています。

※関連記事:議員立法とは:議員立法の手続きや特徴、成立する議員立法が少ない理由を解説

野党とは

野党は、与党に対して政策や政府の行動を批判し、代替案を示す政党です。野党は政府の監視を行い、与党の政策が適切かどうかをチェックします。

内閣(政府)の監視

野党は、国会での質疑応答や委員会での審議を通じて、政府の政策を厳しく監視します。また、政府の説明が不十分な場合や、誤りがある場合には追及し、修正を求めます。

対案の提示

野党は、与党の政策に対して独自の政策や対案を提示することも重要な役割です。これにより、国民に別の選択肢を提供し、次の選挙での支持を狙います。

国会での政党活動の具体例

政党の活動をまとめると以下のようになります。

委員会活動

国会には多数の委員会があり、法案や政策の詳細な審議が行われます。

政党は、委員会に所属する議員を通じて自党の政策を推進したり、他党の政策に対する意見を述べたりします。委員会では、専門的な議論が行われ、より精緻な政策決定が行われます。

国会質問

政党は国会での質疑応答を通じて、政府の政策や行政の実施状況について質問します(=国会質問)。

特に野党は、政府に対する厳しい質問を通じて、政策の問題点や改善点を指摘し、国民の利益を守る役割を果たします。

※関連記事:国会答弁とは:国会答弁の目的や問題点を解説し、過去の有名な国会答弁を紹介(ロッキード事件、森友など)

法案審議と採決

政党は、提出された法案に対して賛成か反対かを表明し、審議や採決に参加します。

与党は自らの政策を法案として提出し、成立を目指す一方で、野党はこれに対して反対意見を述べたり、修正案を提案したりします。

まとめ

国会は、法律の制定、予算の承認、政府の監視を通じて、日本の政治を支える重要な機関です。

与党は政策の実行を主導し、野党は政府をチェックする役割を担い、国民の意見を反映した議論を行います。さらに、内閣総理大臣の指名や条約の承認など、国の運営に関わる多くの重要な決定を行い、国民主権の実現を目指しています。

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