政治活動のひとつに政党の広報活動が挙げられます。国民に広く認知をしてもらい、支持を獲得するためです。
かつて政党の広報活動と言えば、機関紙の発行や講演会、冠婚葬祭での顔つなぎがメインでした。現在ではこうした活動に加えて「SNSの活用」が大きな手段になっています。
そこで、この記事では国政政党のSNSの登録者数をランキング形式で紹介します。
各政党の広報活動のやり方を知ることで、その政党がどの年齢層をターゲットにし、その方針がどれだけ成果につながっているかを知ることができるはずです。
※関連記事:政党の党員数ランキング:党員の特典、党費の高い党・安い党、党員になるメリット・デメリットを紹介
【最新】政党のYouTube登録者数
まず、政党ごとにYouTubeの登録者数を紹介します。こちらの数字は2024年7月5日時点です。
1位:れいわ新選組(30万4000人)
1位はれいわ新選組で、登録者数は30万4000人です。
2019年4月26日の動画を皮切りに、1769本もの動画をアップしています。ほぼ1日1本ペースです。
演説や記者会見など、数十秒程度の短いものもありますが、1時間超えの見ごたえのある動画も多数アップされています。
再生回数は200万回が1本あり、50万回以上の動画も2ケタあります。多くは10万回以下です。
再生回数の最も多い動画
れいわ新選組のYouTube動画で最も再生回数のものは、ある疑惑に対して党首の山本太郎議員が答える動画です。タイトルは「街頭演説はやらせ!?山本太郎 疑惑の真相を語る!!」です。
2位:参政党(22万1000人)
2位は参政党で、登録者数は22万1000人です。
2022年7月22日から動画アップを開始し、すでに541本アップ済です。
一般的なYouTube動画同様に、著名人との対談動画や「反ローバリズムの動き」のように特定のテーマに関する語り動画がメインです。
100万回再生されている動画もありますが、多くは数万回以下です。
再生回数が最も多い動画
参政党のYouTube動画で再生回数が最も多いのは党のCMで、タイトルは「ボクらが作るのは、日本だ」です。再生回数は109万回です。
3位:公明党(17万4000人)
3位は公明党で、登録者数は17万4000人です。
2008年2月5日から動画アップを開始しており、自民党や共産党と並んで政党YouTuberの草分けとも言えます。昔の動画の画質にノスタルジーを感じます。
動画本数は4523本で、年間300本近くのペースです。
動画内容は記者会見や所属議員の演説、国会での特別委員会での発言シーンなどです。
100万回以上再生の動画が9本あります。大半は10万回以下です。
再生回数の最も多い動画
再生回数の最も多い動画は公明党のCMで、タイトルは「母の手に守られて」。2017年の衆議院選挙に合わせて作られた動画です。
再生回数は2024年7月5日時点で565万回です。
4位:日本共産党(13万6000人)
4位は日本共産党で、登録者数は13万6000人です。
共産党は2007年12月28日からYouTubeをスタートしており、動画本数は驚愕の1万3000本です。1日2.5本ペースという、とてつもない組織力を見せつけている本数です。
動画の多くは国会質問やCMなどで、公明党と同じく一般YouTube動画とは一線を画した政党広報に特化した内容です。
再生回数の最も多い動画
共産党の動画で再生回数が最も多いものは党のCMで、タイトルは「ココがアツイよ。日本共産党」です。
2022年にアップされた、共産党のアツイ(?)シーンを集めた16秒の動画です。動画再生回数は307万回です。
5位:自由民主党(13万3000人)
5位は自民党で、登録者数は13万3000人です。
2007年12月6日からYouTubeをはじめており、動画本数は5293本です。ほぼ1日1本ペースです。お初動画は全政党のなかで個人的にイチ推しです(政治的な意図は皆無です。単に動画としての面白さです)。
動画内容は記者会見や自民党幹部からのメッセージです。2008年の動画は河野太郎議員出演のものが圧倒的に多く、「やっぱりSNS好きなんだ」と、納得です。
再生回数の最も多い動画
自民党の動画で再生回数の最も多いものは、2022年参議院選挙のために作られたCM動画です。タイトルは「みなさんの暮らしを守り抜く責任」で、再生回数は1442万回。政党公式動画として群を抜いて2番目に多いです。
6位:日本維新の会(6万9400人)
6位は日本維新の会で、登録者数は6万9400人です。
2015年12月12日から動画アップをはじめており、本数は3217本です。1日1本以上のペースです。
初期の動画は記者会見中心でしたが、最近では「ホンマに政治改革やる気あるん?!【維新deGO! 】」というタイトルの対談動画など、一般的なYouTube動画のようなものがメインです。
大半の動画は10万回以下ですが、1000万回再生の動画も2本あります。登録者数は決して多いほうではありませんが、再生回数が多めです。
再生回数の最も多い動画
日本維新の会の動画で再生回数の最も多いものは2023年の統一地方選挙に合わせて作られた党のCM動画です。タイトルは「政治はいつ変わるのか。」で、再生回数は1938万回です。政党YouTube動画で最も再生回数の多い動画です。
7位:国民民主党(4万200人)
7位は国民民主党で、登録者数は4万200人です。
2018年10月30日動画アップを開始しており、909本の動画がアップ済です。
2日に1本ペースと、登録者数上位の政党にくらべるとやや少ないペースです。
当初は対談動画や政治ネタの解説動画が多かったようですが、最近は記者会見や国会での代表質問の様子を映した動画多いです。
再生回数の最も多い動画
国民民主党の動画で再生の最も多いものは2021年10月17日にアップされた党のCM動画です。タイトルは「給料が上がる経済」で、再生回数は1254万回です。
8位:立憲民主党(3万100人)
8位は立憲民主党で、登録者数は3万100人です。
2017年10月4日からYouTubeデビューしており、動画本数は1764本です。1日0.7本ペースです。
当初の動画は枝野元代表の選挙演説や辻元清美議員の記者会見などがメインでした。最近ではさまざまな社会テーマ、政治テーマについて所属議員が解説する動画がメインです。
最新の動画の再生回数は好調ではないようで、ほかの政党が1か月で8000回ほど再生されているのに対して立憲民主党の最新動画は1000回前後が目立ちます。枝野氏、辻元氏の人気が大きな広報材料だったのかなという気がしなくもない結果です。
再生回数の最も多い動画
立憲民主党の動画で再生回数の最も多いものは2022年につくられた党のCM動画で、再生回数は466万回。タイトルは「立憲民主党 生活安全保障」です。
9位:社会民主党(6150人)
9位は社民党で、登録者数は6150人です。
2007年12月12日にアップされた動画が社民党としての最初の動画です。懐かしの土井たか子さんが映っています。
動画本数は815本で、7日に1本のペースです。全政党のなかでもっとも動画アップのペースがゆるやかです。
特に最近は数か月に1本ペースになっています。動画担当者の方が変わられたのか、別の役職と兼務されてお忙しいのか、党の方針が大きく変わったのか。
再生回数の最も多い動画
社民党の動画で再生回数の最も多いものは、2008年7月9日にアップされた社会主義の国際大会です。タイトルは「起て飢えたる者よ」(原文ママ)で、再生回数は11万回です。
動画作成に力が入らない理由が分かる気がする状況です。
各政党のYouTube状況まとめ
政党 | 登録者数 | YouTubeデビュー年月日 | 動画本数 | 動画アップペース | 動画の最多再生回数 |
れいわ新選組 | 30.4万人 | 2019年4月26日 | 1769本 | 1日1本 | 205万回 |
参政党 | 22.1万人 | 2022年7月22日 | 541本 | 1日0.8本 | 109万回 |
公明党 | 17.4万人 | 2008年2月5日 | 4523本 | 1日0.75本 | 565万回 |
日本共産党 | 13.6万人 | 2007年12月28日 | 1万3000本 | 1日2本 | 307万回 |
自由民主党 | 13.3万人 | 2007年12月6日 | 5293本 | 1日0.9本 | 1442万回 |
日本維新の会 | 6.94万人 | 2015年12月12日 | 3217本 | 1日1本 | 1938万回 |
国民民主党 | 4.02万人 | 2018年10月30日 | 909本 | 1日0.6本 | 1254万回 |
立憲民主党 | 3.01万人 | 2017年10月4日 | 1764本 | 1日0.7本 | 466万回 |
社会民主党 | 0.615万人 | 2007年12月12日に | 815本 | 1日0.1本 | 11万回 |
【最新】政党のインスタグラムフォロワー数
1位:公明党(4万9000人)
1位は公明党で、フォロワー数は4万9000人です。
投稿数は934本です。
2位:自由民主党(4万8000人)
2位は自民党で、フォロワー数は4万8000人です。
投稿数は797本です。
3位:参政党(3万5000人)
3位は参政党で、フォロワー数は3万5000人です。
投稿数は1026本です。
4位:れいわ新選組(2万8000人)
4位はれいわ新選組で、フォロワー数は2万8000人です。
投稿数は2601本です。
5位:日本共産党(8259人)
5位は日本共産党で、フォロワー数は8259人です。
投稿数は280本です。
6位:国民民主党(7065人)
位は国民民主党で、フォロワー数は7065人です。
投稿数は234本です。
7位:立憲民主党(7029人)
7位は立憲民主党で、フォロワー数は7029人です。
投稿数は279本です。
8位:社会民主党(6271人)
8位は社会民主党で、フォロワー数は6271人です。
投稿数は583本です。
9位:日本維新の会(3515人)
9位は日本維新の会で、フォロワー数は3515人です。
投稿数は638本です。
各政党のインスタフォロワー数まとめ
政党 | フォロワー数 | 投稿数 |
公明党 | 4.9万人 | 934件 |
自由民主党 | 4.8万人 | 797件 |
参政党 | 3.5万人 | 1026本 |
れいわ新選組 | 2.8万人 | 2601本 |
日本共産党 | 8259人 | 280本 |
国民民主党 | 7065人 | 234本 |
立憲民主党 | 7029人 | 279本 |
社会民主党 | 6271人 | 583本 |
日本維新の会 | 3515人 | 638本 |
ほとんどの政党はSNSに力を入れている
ご覧のように、時代遅れと言われながらほとんどの国政政党はSNSにも力を入れています。
自民党、公明党、共産党、社民党は2007年からYouTube開始
特に、自民党、公明党、共産党、社民党の古参政党はのきなみ2007年からYouTubeを開始しています。
2007年といえば、ヒカキンより1年遅く、
はじめしゃちょーより5年早いです。
ほかの新参政党も、国政に参加してすぐYouTubeチャンネルを開設しています。
いかにYouTubeに力を入れているかが分かります。
公明党、自民党、参政党、れいわ新選組のインスタフォロワー数は法人アカウントの上位数%以内
テテマーチが25業界・4311法人アカウントを調査した結果からみると、公明党、自民党、参政党、れいわ新選組のインスタフォロワー数は法人アカウントの上位数%以内のようです。
政治への関心がうすれていると言われがちですが、国政政党としてかなりがんばっていると言える結果ではないでしょうか。
まとめ
政党のSNS登録者数ランキングを紹介しました。YouTubeとインスタグラムの登録者数(フォロワー数)、動画アップ数、動画アップのペース、投稿数などです。
どの政党もSNSにかなり力を入れており、なかでもれいわ新選組、参政党、公明党はYouTubeの登録者数15万人を超えており、公明党、自民党、参政党、れいわ新選組は法人アカウントとしてはフォロワー数が上位1割以内のようです。
政党ごとの政策や政治家の人柄についてくわしく知りたい方、これからご自身が政界入りを考えている方など、ぜひ参考にしてください。
※関連記事:政治家になるにはどうすればいいか【国会議員】:資格はいる?年齢制限は?お金はどれくらいかかる?
コメント