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政党支持率の推移:自民党やほかの政党の支持率はどのように変化したのか

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数値低下を表すグラフ 政治活動
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日本は長らく、「自民党一強体制」と言われています。

ですが、自民党はほかの政党にくらべて安定して本当に支持率が圧倒的なのでしょうか?

1998年以降のNHKによる政党支持率調査をもとに、自民党やほかの政党の支持率を見比べ、また、その変化を振り返ってみます。

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年度別の政党支持率推移

1998年以降にNHKが実施した政党支持率調査結果をもとに、現在(2024年6月調査時点)までの年度別の政党支持率をまとめました。

NHK選挙WEBをもとに作成

無党派層を除くと自民党がほぼ支持率1位

無党派層を除くと自民党の支持率はほとんどの年代で1位です。

2009年と2010年だけ民主党(当時)が支持率1位の座を奪って政権を担当しました。

ただ、そのときに政権を担当した3名の内閣総理大臣が3名とも支持率ワースト10位以内にランクインするという体たらくだったためか、2013年にかつてないほど自民党と支持率の差を開けられています。

※関連記事:歴代内閣の最低支持率ランキング

自民党以外の政党は支持率が低い

立憲民主党に限らず、現在自民党以外の政党はのきなみ支持率が低いです。

グラフから分かるように、自民党支持率と無党派層の割合だけ飛びぬけており、ほかの政党はグラフ上で違いが分からないほど支持率が低迷しています。

このあとの記事内容で、政党ごとの支持率を振り返ります。

※関連記事:政党の党員数ランキング:党員の特典、党費の高い党・安い党、党員になるメリット・デメリットを紹介

自民党やほかの政党の支持率推移

1998年4月からNHKは政党支持率の調査をはじめています。

その結果をもとに、自民党・立憲民主党・公明党・国民民主党・日本維新の会・共産党・れいわ新選組・社民党の支持率と、支持政党なしの割合を年度別にまとめました。

自民党の支持率変化

 自民党の支持率(%)
1998年23.8
1999年27.3
2000年27.3
2001年29.7
2002年27.5
2003年30.3
2004年31.3
2005年35.3
2006年38.6
2007年31.9
2008年32.1
2009年24.7
2010年18.5
2011年21.4
2012年21.1
2013年40.2
2014年38.2
2015年36.9
2016年38.1
2017年36.3
2018年36.5
2019年36.2
2020年36.0
2021年37.8
2022年38.3
2023年36.1
2024年30.2
平均31.9
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

全年度の平均支持率は31.9%

自民党の1998年~2024年6月までの支持率は平均して31.9%です。

これは全政党のなかでダントツに1位です。

2013年以降は支持率が40%ほどある

55年体制がつづいていた時期の支持率は30%前後でしたが、民主党から政権奪取後は支持率が急激に上がり40%近い状態がつづいていました。戦後8番目のワースト支持率を記録した第二次岸田内閣のころでさえ、30%あります。

また、実は国民に圧倒的な人気を誇っていた小泉内閣時代よりも、2013年~2023年のころの自民党のほうが、支持率が高いという結果です。

立憲民主党の支持率の変化

 立憲民主党の支持率(%)
1998年9.8
1999年6.1
2000年9.3
2001年6.8
2002年4.9
2003年8.9
2004年16.5
2005年14.5
2006年15.6
2007年17.8
2008年21.4
2009年28.4
2010年28.9
2011年19.5
2012年16.3
2013年6.5
2014年6.5
2015年9.2
2016年9.0
2017年7.3
2018年7.6
2019年5.9
2020年5.2
2021年6.4
2022年5.9
2023年4.9
2024年6.9
平均11.3
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

平均支持率は11.3%

立憲民主党(旧民主党)の1998年~2024年6月の平均支持率は11.3%です。

野党第一党としてほかの野党よりは支持率は高いですが、自民党にくらべると1/3ほどです。しかも特定の時期(2004年~2012年)を除くと支持率は1ケタで、大体6~7%ほどしかありません。

自民党の1強と言われても致し方ない状況かもしれません。

2009年と2010年は自民党より支持率が高かった

ほとんどの年度で与党・自民党より支持率は低いですが、2009年と2010年は自民党より支持率が上でした。

この時期はちょうど、自民党政権(麻生内閣)から民主党政権(鳩山内閣)へと移った時期です。国民の期待が極めて高く、そして普天間基地問題や2011年の東日本大震災で一気に落ちて行く前の時期です。

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公明党の支持率変化

 公明党の支持率(%)
1998年3.2
1999年2.8
2000年3.2
2001年3.0
2002年2.6
2003年2.9
2004年3.4
2005年3.4
2006年3.5
2007年3.6
2008年2.9
2009年3.2
2010年3.1
2011年3.4
2012年3.3
2013年4.1
2014年3.6
2015年4.0
2016年4.0
2017年3.9
2018年3.2
2019年3.7
2020年3.4
2021年3.5
2022年3.1
2023年4.9
2024年3.9
平均3.4
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

安定の支持率3~4%

公明党の支持率は3~4%で安定しています。安定した支持基盤である創価学会の存在が大きいでしょう。

ただ、創価学会の会員高齢化により選挙での集票力に陰りが出ていると言われています(時事ドットコムより)。ここからが政治政党としての力の見せ所と言えるのかもしれません。

国民民主党の支持率変化

 国民民主党の支持率(%)
2017年5.6
2018年0.9
2019年1.0
2020年0.7
2021年0.7
2022年1.3
2023年2.4
2024年2.5
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

支持率が不安定

国民民主党の支持率は、2017年の結党からの平均が2.5%です。ただし、結党初年度5.6%、翌年から5年間は1%前後と振れ幅が大きな状態がつづきました。

今後、支持率をさらに上げて行けるのか、今の状態をキープするのか、政党としての重要な岐路に立っていると言えるかもしれません。

日本維新の会の支持率変化

 日本維新の会の支持率(%)
2012年2.9
2013年3.1
2014年2.1
2015年1.9
2016年1.6
2017年1.2
2018年0.8
2019年2.1
2020年2.0
2021年2.8
2022年4.7
2023年3.1
2024年3.2
平均2.4
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

近年は野党として高い支持率を維持

日本維新の会の支持率は、2012年の結党以来平均2.4%です。2022年以降は3%以上をキープしており、野党として2番手の支持率の高さです。

もともと2012年に(旧)日本維新の会として国政に参加しました。その後、維新の党、大阪維新の会と内輪もめのたびに名称が変わり、現在の日本維新の会になりました(戻りました)。

国政参加当初の存在感から言えば、政策のイロでもっと何か発信できた気がしなくもないですが、政治の世界はいろいろ大変だなという印象です。

共産党の支持率変化

 共産党の支持率(%)
1998年3.3
1999年3.0
2000年2.8
2001年2.3
2002年2.2
2003年1.8
2004年2.4
2005年2.5
2006年2.6
2007年2.6
2008年2.6
2009年2.5
2010年2.3
2011年2.0
2012年2.0
2013年2.8
2014年3.2
2015年4.2
2016年3.8
2017年3.1
2018年3.0
2019年3.0
2020年2.5
2021年2.6
2022年2.7
2023年1.3
2024年1.2
平均2.6
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

ロシア-ウクライナ戦争以降は支持率が低迷

共産党は日本の政党として最古であり、独自路線の変わらない政治方針を貫いています。その成果か、支持率は1998年以降も常に3%前後を維持していました。

ところが、ウクライナ戦争がはじまってからは1%台と近年で最も低迷しています。理由として、ロシアによるウクライナ侵攻以降に「軍事の重要性」がテーマになったにも関わらず、従前から一貫して「軍事費削減」を主張しているからという意見もあります(選挙ドットコムより)。

れいわ新選組の支持率変化

れいわ新選組の支持率(%)
2015年0.2
2016年0.2
2017年0.3
2018年0.3
2019年0.6
2020年0.5
2021年0.3
2022年0.6
2023年0.8
2024年1.7
平均1.8
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

支持率を着実に伸ばしている

元俳優の山本太郎氏が結成した政党で、離合集散もありましたが2019年よりれいわ新選組という名称に落ち着きました。

当初は「芸能人の遊び半分の政治参加」と捉えられる向きもありましたが、数年ごとに支持率を伸ばしています。

今後も野党としての存在感を増していきそうです。

社民党の支持率変化

社民党の支持率(%)
1998年3.4
1999年2.2
2000年2.8
2001年2.5
2002年1.9
2003年1.2
2004年1.4
2005年1.4
2006年1.6
2007年1.4
2008年1.3
2009年1.2
2010年1.0
2011年1.0
2012年0.6
2013年0.7
2014年0.8
2015年0.8
2016年0.6
2017年0.7
2018年0.5
2019年0.5
2020年0.6
2021年0.4
2022年0.4
2023年0.5
2024年0.5
平均1.2
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

低迷をつづける支持率

社民党の支持率は長く低いままです。

2000年前後は3%前後を保っていましたがその後1%台で安定し、2012年以降はずっと1%未満です。

自民党の55年体制崩壊時には日本社会党が大きな役割を果たしましたが、その後低迷して解党に至っています。

この原因として日本国内で労働者の組織と結びついていない、あるいは労働者組織をひとつに統合できていないという指摘もあります(オピニオン「なぜ日本に社会民主主義は根付かないのか?」より)。

(社民党に限った話ではありませんが)、日本の政治を良くしていくグループのひとつとして、ぜひ腕を振るってほしいところです。

支持政党なし(無党派層)の割合変化

 支持なしの割合(%)
1998年49.0
1999年52.8
2000年49.7
2001年51.2
2002年57.4
2003年52.5
2004年41.1
2005年36.5
2006年29.5
2007年34.6
2008年32.9
2009年33.4
2010年33.8
2011年43.4
2012年46.1
2013年33.5
2014年38.2
2015年33.8
2016年35.0
2017年39.5
2018年39.8
2019年39.7
2020年41.6
2021年36.8
2022年33.7
2023年36.7
2024年43.4
平均40.6
NHK選挙WEBをもとに作成
NHK選挙WEBをもとに作成

無党派層は4割で安定している

日本では無党派層が多いと言われつづけています。2004年(小泉内閣)以降、安定して4割前後が無党派層です。

アメリカでは「無党派層の存在がアメリカ国内の分断を生んだ」という指摘があります(ビジネスインサイダーより)。つまり、無党派層が政治に与える影響が大きいという意見です。

日本での無党派層はどちらかというと、「政治への無関心」が原因という調査結果もあります。「政治に強い不満を持ったから特定の政党支持をやめた層」と、「そもそも政治への関心がうすいので分かりやすい動きがない限り特定の政党支持をつづけることがない層」に分かれているそうです(清水恵「無党派の投票行動と影響力」より)。

いずれにせよ、最初に掲載したグラフで分かるように、無党派層の増減が各政党の支持につながっているという傾向も強く見られるわけではありません。

まとめ

NHKの政党支持率調査の結果をもとに、1998年から現在までの政党支持率をまとめました。

自民党の支持率は平均して30%を越えており、ほかの政党を圧倒しています。特に2013年以降はほぼ40%近くを維持していました。

野党ではれいわ新選組や日本維新の会といった新しい政党が近年支持率をやや伸ばしており、逆に社民党や共産党などの古くからある政党は支持を低下させています。

ここでまとめた政党支持の状況が今後の選挙行動に役立てば幸いです。

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